とりあえず、"SO WHAT?"

30代後半からエンジニア転職を目指すパート主婦が、転職活動や日々思った事を自由気ままに綴る雑記ブログ

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人生を賭けた敗者復活戦!!30代後半から挑むエンジニアまでの道-転職活動編3-【本命1社応募できました!!】

応募者

インタビュアーとの面談(情報共有)

転職エージェントに登録後、まずは『インタビュー』と呼ばれる面談がありました。

面談というより電話取材という感じで、インタビュアーから私の職歴や退職理由、転居の可否や希望年収など、細かい事まで色々と聞かれました。

このインタビューの翌日今度は担当アドバイザーから打ち合わせをしたいとメールが来たので、3日後の10時に面談の約束をしました。

ちなみに名前が戦国武将っぽいという理由から、私は彼に『武将』というあだ名をつけました。

 

転職エージェントは転職者から1円の報酬も受け取る事なく転職をサポートするわけですが、皆さんは彼らが一体どうやって儲けを出しているのか、その仕組みをご存知でしょうか?

勘のいい人はお気づきかもしれませんが、転職者の採用が決まれば採用した企業側から彼らに紹介手数料が入ります。

これこそが彼らの報酬であり、その額は転職者の年収の30〜35%と言われています。

この仕組みを知った上で転職エージェント、転職者、企業の立ち位置を考えてみると、転職エージェントにとって企業は顧客であり、転職者は言ってしまえば商品という扱いになります。

私はこの仕組みを知っていたので(エンジニア市場で価値のない私を熱心にサポートしても武将にメリットはなさそうだな)と考えては、(でもまぁそもそも武将のプライオリティ的に私はかなり下の方だろうし、そんな心配しなくてもいっか)と、自分の中でちょっとした『心の保険』を作っておきました。

転職エージェントを介して1社応募する

3日後。

まぁまぁ緊張して臨んだ面談でしたが、武将はものすごく話しやすい人でした。

面談は電話で行われたので武将の外見はわかりませんでしたが、声と話し方は東進ハイスクールの地理専任講師村瀬哲文氏にそっくりでした。
(林先生の出演される番組によく出てくる方です)

簡単な自己紹介を済ませると、武将は私の住む地域のエンジニア転職事情について非常に詳しく説明してくれました。

「まつかぜさんもお気づきかとは思いますが、まつかぜさんの住む地域ではそもそもエンジニアの求人自体が圧倒的に少ないです。派遣なら未経験でも受け入れている会社も多いですが、こういったところは転勤の可能性があるため、現在のお住まいを離れたくないのであればオススメできません」

もともと期待していなかったとは言え、改めてそう言い切られてしまうとそれはそれで切ない気持ちになりました。

「だからですね、一応私の方で何点かめぼしい求人をピックアップしてきたんですが、もしこの中にまつかぜさんの気に入った求人があれば、企業側と交渉して条件をすり合わせて選考まで持ち込もうかと思っています。こちらとしてはそういう戦い方でいこうと思っているのですがどうでしょうか?」

(戦い方だなんてなんとも武将らしいじゃないか!)と思いつつ、この提案は非常に合理的だと思ったので、私は「それでいきしょう!!」と即同意しました。

このあと武将は5つの求人を紹介してくれたのですが、そのなかで私が気になったのはあるソフトウェア開発会社の求人でした。

そこは応募条件が実務経験1年以上だったのですが、「まつかぜさんは学習経験がありますので、その点を踏まえて選考していただけないか会社の方に問い合わせてみます」と武将が言ってくれたのでそのまま応募しました。

今回の応募は正社員、しかも職種はシステム開発エンジニアです。

前回不採用だったインターネットサービス企業の時とは違い、全てが私の希望にかなっている、まさにプラチナ求人!

もちろん簡単にはいかないだろうとは思いましたが、それでもこういう会社に応募できた事自体私にとってはとても喜ばしい事でした。

武将との面談後、すぐにSlackでオージーに1社応募した事を報告し、数日後の面談で事の経緯を詳しく話しました。

オージーは応募という成果があった事をとても喜んでくれました。

そして「ではまつかぜさん。Indeedを開いて画面を共有して下さい」と言いました。

言われた通りにIndeedを開いて画面を共有しましたが、私は(なんで急にIndeedやねん)と、オージーの意図がわからずしばらく呆けていました。

そんな私にオージーは真剣な顔で言いました。

「まつかぜさん、保険を作っておきましょう。今ここで僕と一緒に2社くらい応募しちゃいましょう!」

オージーの戦略

「はあ!?」

私はビックリして、「いやいやいやいや、要らんし!保険なんか要らんし!!」と自分でもビックリするほど力強く拒否しました。

しかしオージーはめげません。

「今回まつかぜさんが応募した会社さんは、まつかぜさんの希望にかなう非常に良さそうな会社さんだと思いました。なので本命との恋を成就させるためにもキープがいてもいいと思うんです。もちろん実生活でそんな事をするのは感心しませんが、あくまでこれは転職活動ですから、そういう方法もありだと思います」

真剣な表情で真っ直ぐ私を見据えて言い放つオージーに対し、もはや(この人は一体何を言ってるんだろう?)という感想しか頭に浮かばなくなりました。

「まつかぜさん、考えてもみて下さい。キャリア15年、東京都在住のエンジニア。こういう人は企業が欲しい条件がたくさん揃っていて、結婚の条件で例えるとかつての3高じゃありませんが、『イケメン、高身長、金持ち』の男性という事になります。つまり特に何もしなくても引く手数多という人達です」

「なるほど…。つまり岡田将生って事ですね」

冷静さを取り戻した私は静かに言いました。

「では実務未経験で地方在住のまつかぜさんは、どうやって恋人をゲットしますか?」

「向こうが岡田将生なら私はさしずめ岡崎体育だから…。すみません、わかりません!」
(↑とりあえず岡崎体育に謝ろっか)

私のこの発言にオージーは笑い出し、「でも僕、岡崎体育めっちゃ好きです!」と言いつつ、「例えまつかぜさんが岡崎体育だろうが、岡崎体育にだって岡田将生に勝るとも劣らないいいところはたくさんあります。そこをきちんと見てくれる人に出会えれば、恋人はできると思います!」
(↑えっと…。よくわからないけどとりあえず私と岡崎体育に謝ろっか)

「ただいざ本命にアタックするとなると、今のまつかぜさんは場数を踏んでないので、うまく自分の良さを発揮できないかもしれません。なので2社ほど応募して精神的な余裕を作っておいた方がいいと思うんです!」と、より強く主張してきました。

オージーの言いたい事もわかります。

それでも私にはまだ思うところがあって、オージーのこの考え方に対して納得がいきませんでした。

この時、私の日課はありとあらゆる求人サイトをはしごして求人を探す事でした。

それでも応募できそうな、または応募したいと思える求人が見つからず、武将経由で応募した1社は辛くも応募にこぎつけた奇跡の1社でした。

もちろんオージーもその事は知っていたのですが、私はこの事実を改めて彼に力強く説明した上で「今朝も求人を見ました。そしておそらく内容は更新されていないと思います。という事は私が今からしようとしている事は、その会社に行きたいという気持ちが全くないのにとりあえず応募してみるという事ですよね?それって応募した会社に対して失礼じゃないですか?それに万が一面接なんて事になったら、いよいよ応募先に対して申し訳ないのですが」と言いました。

すると豆鉄砲を喰らった鳩の様にキャトンとした顔でオージーが言いました。

「なんで失礼なんですか?転職者一人一人の事情なんて向こうは知る由もないわけですし、聞かれる事もありません。それにこれくらいの事は就職活動や転職活動ではごく当たり前に行われている事ですよ」

「マジっすか!?」

私の食い気味の突っ込みに対してオージーは冷静に「マジです」と言いました。

「まつかぜさんは転職活動において企業側に気を使いすぎです。まずはその考え方をちょっと変えてみませんか?」

期せずして我々の舌戦は『転職活動に対するマインド』にまでもつれこみました。