人生を賭けた敗者復活戦!!30代後半から挑むエンジニアまでの道-転職活動編7-【やってやるぜーーー!!】
気持ちは上がるよ、どこまでも
超有名IT企業のポテンシャル採用に自分でも挑戦できると知ってからは、それはそれはウキウキしていました。
これからやるべき事が見つかり、道が拓けた事。
こんな有名な企業が年齢や経歴に関係なく、門戸を開いてくれている事。
もし実際にこの会社で働けるとなったら、これまで抱えていた色んな思いが全て報われ、イキイキと仕事ができるという希望と確信が持てた事。
私は自分がその会社で働く姿を想像してはニヤついてしまうなど、この時初めて今回の転職活動に前向きな気持ちで向き合う事ができました。
オージーに打ち明ける
1週間後。
「どうでしたか?検索の方は…」
面談の席でオージーは、恐る恐る私に尋ねました。
「実はあれからすぐ、求人をひとつ見つけたんですよ」
「おっ、すごい!」
オージーはびっくりした様子で言いました。
「職種はエンジニアですか?」
「エンジニアです」
「どんな会社さんですか?」
当然こんな流れになると予想はしていましたが、万が一「さすがにそれは無謀なチャレンジですよ」な〜んて言われてしまっては身も蓋もありません。
なので「すごく有名な会社です。身の程知らずかも知れませんが、チャレンジしたいと思っています」とひと言添えてから発表しました。
会社名を聞いたオージーは案の定驚いていました。
私はサッと会社の採用ページを開き、画面を共有すると、それ見ろと言わんばかりにオージーに見せつけました。
「本当だ…」
オージーは、小さく呟きました。
そして「この会社がこんな採用を出してるって知りませんでした。やっぱすごいですね、まつかぜさんの情報収集能力は!!」と、声を弾ませながら言いました。
私は『今までは応募できる会社に応募をしていたが、今回初めて心からここに行きたいと思える会社に応募できるチャンスを得た。だから是非とも内定を勝ち取ってここで働きたいと思っている』という自分の気持ちを包み隠さずオージーに伝えました。
そして「後で振り返った時、おそらくここがこの転職活動のひとつの山場になる事は間違いありません。なのでどんな結果になろうと納得できるように、後から『もっとこうすれば良かった』と後悔しないように、まずは応募に向けて準備を徹底したいと思います。そこでしばらくはこの会社だけに集中したいので求人探しは一旦中断しようと考えていますが、よろしいでしょうか?」とオージーに尋ねました。
(また「キープを…」なんて言い出さないようにやんわりと牽制)
オージーは「もちろんです!!」と元気よく答えると、「まつかぜさんがこの会社に行きたいと言うのであれば、僕はそれを全力でサポートするだけです!僕に出来る事や、やってほしい事があればなんでも言って下さい!」と言って、力強くファイティングポーズをしました。
この頃ちょっと思った事
テックキャンプのキャリアアドバイザーにも色んな人がいて、なかには受講生に週20社以上の応募を課す人もいるとネットで目にしました。
(まさに数撃ちゃ当たる戦法)
しかし私個人としては、いくら未経験からのエンジニア転職が過酷であり、その状況で転職成功率という数字を稼がなくてはならないという会社の事情があるとはいえ、このやり方は果たしてどうなんだろうと強く疑問に思いました。
(会社選びの第1ステップは、ほんのちょっとでもその会社に「行きたい」と思えるかどうかだと私個人は考えるからです)
大事な事なので、この件に関してはオージーとも話し合った事がありました。
私の話を聞いたオージーは「確かに一度にたくさんの会社に応募をする事は、内定を得る確率を上げるためにはある程度必要な事です」としながらも、「しかしまつかぜさんがそれは嫌だ、私にはそのやり方は合っていないと言うなら、まつかぜさんの思うように転職活動を進めてもらって構いません。僕はまつかぜさんの気持ちに寄り添う形でサポートしていきたいと思っています」と言ってくれました。
たくさんの企業と繋がりを持ち、たくさんの求人情報を得て、それを受講生に提供する。
そんな直接的な支援はテックキャンプの転職サポート(転職支援)では期待できません。
それでもオージーは独自に調べた情報をSlackで共有してくれたり、こちらの疑問や質問にはすぐに返事をくれたりと、その言葉通り本当に熱心に私をサポートしてくれていました。
これまで転職活動における原動力は、あくまで自分や家族のためでした。
しかしオージーのこの親身なサポートを受けるうちに、いつしか転職を成功させてオージーの熱意に報いたいという思いも芽生えて来ました。
そしてまさに今、その絶好の舞台が用意されたというわけです!
これはもう控えめに言っても一世一代の大勝負になると思いましたし、この状況に興奮せずにはいられませんでした。
いざ!まずは相手を知らん!!
「ところでこれはもう申し込んだんですか?」
長いこと採用情報を眺めていたオージーでしたが、ふとそんな指摘を投げかけてきました。
「これ?」
「オンライン会社説明会です」
見ると『Q&Aライブ』と書かれたオンライン説明会の案内が載っていて、開催日時は10日ほど先でしたが、申し込みの期日は明日に迫っていました。
「すみません、完全に見過ごしていました」(←アホ)
「じゃあ今申し込んじゃいましょう。まだ間に合うので大丈夫です。これから企業研究をするにあたって、何かいい情報が得られるかもしれませんよ」
オージーの見守るなかオンライン会社説明会への申し込みを済ませ、面談は終了しました。
オージーはこの時私に3つの宿題を言い渡しました。
そしてこの1、2を通して得られた情報を元に、エントリーシートの作成や面接対策を具体的に進めていくという流れになりました。
私は過去に『知らなかった』事が原因で、損をしたり、失敗をしたりという経験を、それはそれはたくさんしてきました。
なので今では、より正確で、より役に立つ情報を、より多く手に入れる事に対して凄まじい執念を燃やすようになりました。
そんなこだわりもあって(企業研究かぁ。やるからにはどの応募者よりもこの会社に詳しくなりたいな)と考えた私は、企業研究に没頭しました。