人生を賭けた敗者復活戦!!30代後半から挑むエンジニアまでの道-転職活動編9-【新たな方法を模索して】
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オージーの反応
「ダメでした。
いや、ダメかどうかもわかりませんでした。
なぜならなーーーんの返事もなかったから」
私は今回の結果を、そんな風に自虐も込めてオージーに報告しました。
この報告を受けて、いつもは冷静なオージーが珍しく不快感をあらわにしました。
それはSlackに寄せられた返信の文面からも見てとれたのですが、数日後の面談でより顕著に感じとる事が出来ました。
オージーはものすごく神妙な面持ちで、面談が始まると開口一番「僕の立場でこんな事を言うのはいけない事なのかも知れませんが」と前置きをした上で、「いくらなんでもふざけんなって話ですよ」と言いました。
「だってまつかぜさん、本当に頑張ってるじゃないですか。今回だってめちゃくちゃ準備したじゃないですか。社長の本も買ったりして。それなのにSNSでリアクションまでしといてなんの連絡も寄越さないなんて、いったいどういう神経してるんですかね?仮に見送るにしても、そこは礼儀としてひと言メッセージを送るべきじゃないですか?それはもう人を採用する立場としてどうかと思いますよ」
オージーは居酒屋であーでもないこーでもないとクダを巻く酔っ払いのように、それはそれは怒りまくっていました。
しかし一方で、私はこう考えていました。
若者よ。(←オージーね)
それはね、私にそこまでする価値がないと思われただけの話だよ。
きっと彼らにとって今回の事は“どうでもいい事”であって、私はただ捨て置かれただけなんだよ、と。
仕事でも日常生活でも、仮にいい話だったり、相手が大事(重要)な存在であれば、自然と対応は早くなると思います。
それは皆さんも想像に難くないと思います。
そうでなくてもマナーを重んじるここ日本では、もし誰かから何かしらの問いを投げかけられた場合、無視するという事はせず、なんらかの形で返答する事がほとんどだと思います。
それが仕事の場合は特にです。
でもそれすらないという事は、それすらしてもらえないという事はどういう事か?
それはつまり先程述べた“そういう事”だと私は受け取りましたし、決して大袈裟な話ではなく、最大級の“I hate you.”をもらった気がして本当に惨めな気持ちになりました。
そして例え社会に対してずば抜けていい印象を与えている会社でも、ほんの少しでも関わりを持ってみないと実際のところはわからないという事もあわせて学びました。
私はおよそ1ヶ月もの間、この会社で働きたい、どうしても内定を掴み取りたいと思って出来る限りの準備をしてきました。
それなのになんとも消化不良な上に残念な結果になってしまい、気持ちは深く深く失意のどん底まで沈んでいきました。
しかし。
この時季節は夏真っ盛りだったのですが、これから秋・冬にかけて、この出来事が可愛いものだと思えるほどの辛く苦しい出来事がこの先待っている事を、この時の私は知る由もありませんでした。
地元の転職サービスを使ってみる
しつこいようですが私にとってこの出来事は、自分の転職市場での価値の低さを痛感させられた、本当に辛い出来事でした。
しかしオージーが感情を爆発させてキレてくれたおかげで、私は自分の味わったネガティブな経験を客観的に見つめる事ができ、案外早く立ち直る事が出来ました。
そして少しずつ(さて次はどうしようかな)と前向きに考え始めた時、私の脳裏に浮かんだのは以前チラッと目にした事があった地元の転職サービスの存在でした。
全国に名を馳せる大手転職エージェントをもってしても事態はなんら好転しないので、正直なところ全く期待が持てず、これまで利用を躊躇っていました。
しかし私はこのタイミングで、この転職サービスに登録してみる事にしました。
そして登録した翌日。
早速担当者からメールがきたのですが、そこには次のように書かれていました。
まつかぜ様
こんにちは。
転職サービス◯◯のIです。
この度は弊社の転職相談サービスにご登録いただきありがとうございます。
まつかぜさんのご希望されているエンジニアの業界に関してですが、正直に申しますと30歳以上の未経験者を採用してくれる企業がほぼゼロの業界です。
ただ基礎的なところを学ばれているということなので、そこを評価してくれる企業があれば採用につながるとは思います。
このメールが私とIさんとの最初のやりとりだったのですが、このメールを受け取った時、(この人失礼だなぁ)というのが正直な気持ちでした。
だって転職サービスのスタッフが転職活動中の人間に対して、「30歳を超えたあなたをエンジニアとして採用してくれる会社はゼロですよ」って、初っ端から言い放ったわけですから。
(なら話はここで終わりですよね?)
さらによくわからないのは、メールの前半でそう突き放しておきながら、後半で2社紹介してきた事でした。
しかも2社のうちA社は入社後研修のため上京し、3、4年ほど東京でスキルを身につける事が条件で、B社は年齢制限が35歳まででした。
(東京は私の居住地から通勤できる距離にありません。つまり転居が絶対条件になります)
あまりにも現実的ではない求人を紹介されて頭に来た私は、
「あんたさ、これどっちも応募できねーじゃんね?応募できねー求人を紹介すんじゃねーよ。バカにしてんの?」
という本音を何重にもオブラートに包んで礼儀正しい文章に変換し、返信しました。
すると「B社に関しては確かに年齢制限はありますが、応募自体は可能です」という、これまた不思議な回答が返って来ました。
(私の読解力の斜め上をいく回答でした)
このあまりにチグハグな対応に違和感を覚えましたし、私の中でIさんの第一印象は最悪だったので、この転職サービスを使うのはやめようかなと考えました。
しかし一方で、せっかく応募可能な求人が出て来たのに、一時の感情でそのチャンスを無下にするのは勿体無いのでは?という思いもありました。
オージーにも吉報を届けたいし、何より自分や家族のためにも早くこの転職活動に決着をつけたい!!
そう思った私は悩みに悩んだ挙句、一抹の不安を抱えながらも、応募自体は可能だと言われたB社に応募する事にしました。