ひな祭り 2022
娘2人
私には愛すべき2人の娘がいます。
私はもし親になれるなら、あわよくば女の子が欲しいと思っていました。
幼少期の私は、ワンピースの代わりにTシャツ・短パン、ポニーテールの代わりに短髪と、名作『ベルサイユのばら』のオスカルよろしく、まるで男の子のように育てられました。
その反動か大人になってからは、花や雑貨、アクセサリーなど、可愛いものや美しいものに心を奪われるようになりました。
なので『少年』として育てられた子供の頃の私の無念(?)をはらすためにも、女の子が産まれたら美しい着物やドレスを着せて写真を撮ったり、可愛い服をたくさん着せてあげたいと常々思っていました。
すると私の人生では珍しく願い事が成就し、女の子2人を授かる事ができました。
ダメ母ちゃんだけど娘達を愛してます
私は泣き叫ぶ我が子に「どうしたの?何がイヤだった?」と目線を合わせて穏やかな口調で尋ねたり、彩りや栄養バランスに凝った食事を毎日作ったり、服や保育園で使う手提げ袋などを手作りするような母親ではありません。
スーパーなどで「イヤだー!帰らないーー!」と泣いて駄々をこねようものなら(帰らないんだ。ふーん。じゃあ店員さんに「今夜ここに泊めてください」って言えばぁ??)なんて考えちゃうような母親です。
(当然ですが思うだけですよ)
とはいえ。
『子供というのは親のエゴでこの世に招かれた客人である』という価値観を持っている私は、子供が欲しいという自分のエゴでこのドブみたいな世界に娘達を招いてしまったと思っているので、彼女達が幸せな人生を歩めるように全力でサポートする責任と義務があると考えています。
そして容赦なく過ぎ去っていく時の中で、後に(もっとこうしてあげれば良かったなぁ…)と自分自身が後悔しないように、ひいては「お母さんは私達が小さい頃何もしてくれなかったよね!」と娘達からの非難を浴びないように、私は私なりの方法で娘達を溺愛しています。
大事にしている桃の節句
そんな私が1年で1番と言っていいほど張り切る日があります。
誕生日?
もちろん誕生日も大事なイベントですが違います。
じゃあクリスマス?
ブー!(←なんかムカつく)
正解はひな祭りです。
皆さんご存知の通り、ひな祭りは女の子の健やかな成長を願って行われる行事です。
私は娘達が心身共に健康で、人から愛され、人生を楽しく生きてくれたらそれでいいと本気で思っているので、ひな祭りという行事を単なる季節の風物詩としてではなく、本来の意味で大事にしています。
わが家のひな祭りですが、まず立春を過ぎた晴れの日に雛人形を出す事から始まります。
男雛・女雛だけの親王飾りでケースには入っておらず、ちょっと小物が多いのですが、30分程あれば全て出し終わります。
雛人形は「将来次女が『なんでお姉ちゃんばっかり!』ってひがんだら良くないし、2番目だから無いっていうのは可哀想だ。だから次女の分も買ってあげよう!」という夫の意見をくみ取り、長女と次女それぞれの分があります。
わが家の自慢の雛人形
どんな雛人形を買うかー。
それは私に一任されました。
当然雛人形を買うのは娘1人につき1回きりなので、この大役を任された私は絶対に失敗したくないと思いました。
実店舗とネットで探しまくった結果、
①顔が怖くない(←大事)
②小物も充実している
③着物は正絹
④引くほど高いわけじゃない(予算上限15万)
⑤小さ過ぎず、大き過ぎず
⑥古き良き伝統を引き継ぎつつ、でも古臭い感じがしないデザイン
⑦長く愛でる事ができ、飽きない
という、徹底的にこだわり抜いた雛人形を見つける事ができました。
(ちなみに雛人形の作家さんは柴田家千代さんという方です)
※長女の雛人形
※次女の雛人形
長女の雛人形は男雛と女雛の座り方こそ少し変わっていますが、菱餅や高杯、三宝や嫁入り道具などの小物から見てとれるように、一般的な雛人形に近いものになっています。
次女の雛人形は『平安絵巻』というタイトルがついていて、そのタイトル通り小物はもはや完全オリジナルです。
しかし2つの雛人形はそれぞれに個性がありますが、似ている部分も多く、私としてはそこが非常に気に入っています。
和食が苦手!!だけど…
今でこそ尊敬してやまないイチロー選手の言葉を意識して準備という過程を大事にするようになった私ですが、本来は結果が早く欲しくてものすごく気持ちが急いてしまうというせっかちな性分を持っています。
例えばあるアプリを作り始めたら、そのアプリの完成がゴールになりますよね?
私の場合そのゴールを早く見たい、早くそこまで到達したいと思うので、一度作り始めてしまうと寝食を忘れて没頭してしまい、ちょっとしたブレーキがかかるとものすごくストレスを感じてしまいます。
(だからなのかテストコードを書くのが嫌いです)
こんな性格なので、過程が多く下ごしらえがたくさんある和食があまり得意ではありません。
しかしひな祭りの料理といえばちらし寿司が定番で、ちらし寿司に合う料理といえばやはり和食だと思うので、毎年この日ばかりは入念に計画を練り、丁寧に下ごしらえをしてご馳走を作ります。
今年はちらし寿司、煮物、唐揚げ、プチシュータワーを作りました。
プチシュータワーのイチゴチョコはわざわざ菓子・パン材料専門店に行って買ったのですが、鮮やかな桃色ではなく少し暗いピンク色で、これはちょっと想定外でした。
ちなみに近所のスーパーにガーナのピンクチョコレート(期間限定)が売っていて、一応これも買いました。
それでも(ガーナは普通にイチゴチョコとしていつでも食べれるけど、この専門店で買ったやつはお菓子作りにしか使えないから、ここで使わなかったら今後使わないよな。せっかく買ったんだし、無駄にしたくないよな)と思って使った結果、ガーナにすれば良かったと本気で後悔しました。
(こういう打算が入るとたいてい失敗するとわかっているのですが、なぜか直らないという…これぞ悪癖!!)
こんな感じでめちゃくちゃ頑張って作ったひな祭りメニューでしたが、結局長女は唐揚げ、次女はプチシューだけしか食べませんでした。
(ちらし寿司いらんやんけーー!!)
夫と私の休みが2日だったのでこのご馳走は2日の夜に食べたのですが、翌3日には私の父が買ってくれたケーキを食べました。
私の父はマメな方ではなく、それが原因で母親ともよく衝突していました。
しかしなぜか毎年ひな祭りになると、こうして娘達にケーキを買ってくれます。
普段から父は娘達を非常に可愛がってくれていますが、私としては父がこんなに孫煩悩になるとは思いもしなかったので、ありがたいなぁとしみじみ思っています。
さて、今年もひな祭りが無事に終わりました。
雛人形を長く出しっぱなしにすると嫁に行くのが遅れるなんて言いますが、私自身はそんな根拠のない迷信は全く気にしません。
ただ大事な雛人形が日に焼けるのが嫌なので、時間を見つけて早くしまおうと思っています。
ひな祭りの次は長女と夫の誕生日がやってきます。
今回のデリシャスパーティプリキュアはお気に召さないようなので、長女の誕生日プレゼントは何にしようか悩みどころです。
長い事お付き合い頂きありがとうございました。
それでは今回はこの辺で失礼します。