とりあえず、"SO WHAT?"

30代後半からエンジニア転職を目指すパート主婦が、転職活動や日々思った事を自由気ままに綴る雑記ブログ

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弟の嫁さんの言葉に思った事

高齢者の女性

2022年1月22日。

私の誕生日の前日、じい様が亡くなりました。

入院はしていたものの非常に元気で、その日もちゃんと自分でご飯を食べていたそうです。

それがどういうわけか容態が急変し、母が病院から連絡を受けてから亡くなるまでたったの15分という急展開で、じい様は93年の人生に幕を下ろしました。

翌日。

1年は365日あるのに、よりによって自分の誕生日に祖父のお通夜に行くという巡り合わせに複雑な気持ちを抱えながら、私は夫に娘達を託し、弟夫婦の車で隣の市にあるじい様の家(母の実家)に向かいました。

その道中、弟の嫁さん(25歳)がたくさん話しかけてきてくれました。

当時第一子が生まれてまだひと月経ったくらいだったのですが、嫁さんは「この子が1歳になったら働こうと思っています」と言い、「でも無資格の私が今から働ける場所といったら、介護しかないですかね?」と聞いてきました。

私はしばらく考えて、まだ若いから色んな可能性があると思う、実際に働いている身として正直に言うと、介護業界はあまりお勧めできないと答えました。

 

さて。

私の職場にいるある利用者ですが(以下:A子)、このA子さん、それはそれは人使いが荒い!!!

難聴ですが目は見えていますし、認知面も日常生活や対人交流に大きな影響を及ぼすほどの低下は見られないので、おそらく性格だと思います。
(例えば往診の日などは「今日は先生が来る日だね」としっかり覚えています)

A子さんはとにかく自分中心で周りに配慮する事が一切できないので、他人の都合なんかお構いナシでバンバン用事を言いつけてきます。

おまけに「お茶!」、「洋服着せて!」、「トイレ!」と、まるで職員を召使いか何かと勘違いしているのかと思うほど、大きな声で怒鳴りつけるように言います。

召使いといえば。

かつて母はホームヘルパーとして働いていました。

ある時母が、自身も3人の娘も高学歴というお婆さんの自宅に行くと、散々自慢話を聞かされた挙句こう言われたそうです。

「でもあなたには学がなかったから、そんな仕事につくしかなかったんでしょう?かわいそうに」

 

ここで最初の話に戻りますが、私が介護業界を弟の嫁さんに勧めなかった主な理由は2つあります。

ひとつ目はやはり、「給料が安い」という事です。

介護職の給料はみなさんご存知かもしれませんが、めちゃくちゃ低く設定されています。

おまけに介護業界は深刻な人手不足という事もあり、私の職場のようにできるだけ安い給料で人を使い倒してやろうというブラックな職場も多いと聞くので、給料が低いというのは何も額面だけの問題ではないのです。

ふたつ目は「自尊心を保つのが困難」という事です。

時には利用者から暴言を吐かれたり、暴力をふるわれたり、母がされたように蔑んだ発言を受けたりと、心身共に傷つくような場面をたくさん経験します。
(私も何度殴られた事か)

当然下の世話も待っています。

時にはA子さんみたいな厄介な利用者にも対応しなくてはいけません。

こんな状況が続けば例えヨーダばりの精神年齢を兼ね備えていたとしても、地味にライフが削られていく事間違いなしです。

しかし何よりキツいのは、「介護職として働く以上、それって当たり前でしょ?」という暗黙の了解があるという事です。
(当たり前ってなんだよ)

どういう事かもう少し詳しく説明しますと、例えばA子さんみたいな利用者に一日中あーだこーだとこき使われるのは、いくら仕事とはいえキツいわけです。

でもそのキツさを若い職員が上司に訴えたところで「寂しいからじゃない?」と訳のわからない返答しか返ってこなかったり、例え暴言や暴力を振るわれても「相手は認知症なんだから我慢しなきゃ」でおしまいです。
(実際の話)

重労働な上安月給。

利用者からの暴言や暴力は日常茶飯事。

だけど職場は職員のストレスや負担には向き合おうとはせず、むしろ耐える事が美徳とすらされている。
(全ての施設がとは言いませんが、少なくとも私の職場ではそうです)

自尊心崩壊しませんか?

他者貢献といえば聞こえはいいですが、ここで求められているのは自己犠牲です。

相当な熱意と覚悟がないと、このような環境で長く働く事は難しいかもしれません。

 

運転しながら私と嫁さんの会話を聞いていた弟が、「でもなりたくてなりたいって人もいるからね。ほら、お友達の◯◯ちゃんとかそうでしょ?だから△△さんの言う事は真に受けなくていいよ」と横槍を入れてきました。
(△△は私の名前です。弟は私を名前で呼びます)

しかし「◯◯は仕事辞めたの。介護はキツくて体がもたないって。もう介護では働かないって言ってたよ」と嫁さんから一蹴されており、それを見た私は(ざまぁ)と本気で思いました。
(精神年齢はヨーダに遠く及ばない)

それにしてもまだ25歳なのに介護しかないですかねぇって…。

私が25歳の時は、自分はなんでもできるって思ってたけどなぁ。